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| 10/18(木) |
IC乗車券、アジアで相互利用 国交省が検討、課題山積み |
機械にかざすだけで電車に乗ったり買い物したりできるJR東日本の「Suica(スイカ)」のような
ICカードを、アジアの国・地域で相互利用できないか――。
こんな構想の実現に向け、具体策の検討が国土交通省で始まった。
通貨の違う国・地域間でどう決済するのか、規格やシステムが違う海外とうまくいくのか、
など課題は少なくないが、同省は中国や韓国、香港などに呼びかけて、
11年度の実用化を目指す。
アジアでの相互利用を目指す方針は6月、中国での冬柴国交相と中韓の観光担当大臣との
会談で示された。旅行者の利便性を高め、交流を促す狙いがあり、政府が目指す
「観光立国」の支えにしたい考えだ。
国交省は学者や鉄道会社、カードシステム関連会社などで検討委員会を設置。
来年度からは、既存のIC乗車券を海外で来日者向けに販売して便利さをPRすることも
検討している。
同省総合政策局によると、現在アジアでICカードタイプの乗車券を導入している主な都市は、
北京(450万枚)、香港(1400万枚)、ソウル(2260万枚)、シンガポール(900万枚)、
バンコク(20万枚)など。ただ、規格やシステムが違うため、相互に利用できない。
世界で使われている主なICカードには3種類の規格があり、アジアでは中国、
韓国などのタイプが主流だ。次いで日本や香港、シンガポールの規格。
相互利用するには、双方の規格を読み取れる改札機を開発し、その上で互いのデータを
正しく処理できるシステムを構築する必要がある。
こうした技術上の問題に加え、為替の変動をどう反映させるのか、
といった決済をめぐる基本的なルールづくりも不可欠だ。
チャージしたカードを持ち運ぶことが、各国・地域の外貨の持ち出し制限に抵触しないか、
電子マネーを扱う際に各国・地域で求められる諸手続きをクリアできるのか、
といった法的な検討も必要で「難しい問題が山積」(同局)している。
アジアとの相互利用を目指すとともに、国内各社のカードの相互利用も課題となっている。
日本で発行されているIC乗車券はスイカ(6月現在で約2121万枚)のほか、
首都圏の鉄道・バスで使えるPASMO(パスモ、同約418万枚)、
JR西日本のICOCA(イコカ、同約299万枚)など40種類以上。
しかし相互利用できるのはスイカとパスモなど一部にとどまっている。
パスモとスイカの相互利用は02年から検討が始まり、運用開始まで4年以上かかった。
両カードは同じシステムを採用しているが、12億通り以上の乗り継ぎパターンを想定するなど
して検証を繰り返さなければならなかった。
JR東日本広報部はアジアでの相互利用について「利便性向上のため推進するべきだ」との
立場だが、早期実現については「ハードルは高い」と慎重な見方だ。
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